ST介護職の考え事

認知症・高次脳機能・ケアについての覚え書き

車いす自走・自立判断のカギ【ブレーキ管理】を補助する新しい車いす+「急に立ち上がって危ない」に対応できる車いす

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車いす移動自立、車いす⇔ベッド・トイレ移乗自立の判断をする時に、身体機能とともに大きなポイントとなるのがリスク管理です。

 

リスク管理・リスク意識の詳しい話はこちらにまとめましたので、興味があれば御覧ください。

 

ryo-kobayashi.hatenablog.com

 

車いすでの移動、車いすから・車いすへの移乗のリスク管理を考えた時、よく問題に上がるのが【ブレーキの管理】です。

つまりは、ブレーキを掛けないまま移乗してしまう。そのため、移乗の際車いすが動いてしまい、転倒・転落のリスクが上がってしまう…。

 

それを防ぐために、「ブレーキをかける」動作を体にたたき込んだり、言語化して徐々に手がかりを減らして言ったり…とやっていくわけですが、最近?は画期的な車いすが登場しています。

 

その名も、【自動ブレーキ付車いす

これがあれば、「ブレーキ管理が不十分」でも移乗自立にできる可能性がぐっと高まります!!

 

ということで、自動ブレーキ付車いすのご紹介をしていきます!!

 

「ブレーキ管理」の外的補助手段ー自動ブレーキ付車いす

 

こちらにあげたのはMikiから発売されている自動ブレーキ付車いすですが、松永からも同様の機能が付いた車いすが出ているようです。

 

仕組みはとても簡単で、座っていると自重によりブレーキが外れていますが、立ち上がるとブレーキが上がるようになっています。

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認知症による記憶や注意の低下がある方で、ある程度の身体機能が保たれている方は、このタイプの車いすに変えれば見守りを外せるのではないのかな…と考えます。

 

なんの機能も付いていない普通型車いすと比べると、やはりお値段が張るのが唯一の難点…

ただこの車いすに変えるという選択をするだけで、移乗自立にできるのなら十分検討の余地があるかと思います。

 

「急に立ち上がって危ない」に対応可能な車いす

もう一つぜひ紹介したい車いすがあります!

フランスベッドから販売されている【転ばないす】

 

自動ブレーキに加え、【セーフティーフットサポートが下がる】仕組みが導入されています!

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youtu.be

画期的ですよね!!

立ち上がってバランス崩して転倒…のリスクは変わらないにしても、フットサポートの上に立って勢いよく前へ転ぶタイプの転倒は防ぐことができます。

 

とてもほしい!!うちでもぜひ導入したい!!

ですが、やはりネックはお値段…。

施設だったら上と相談して導入検討してもらえるように頑張るしかないですね…。

さっと調べてみたらレンタルで出している業者もあるみたいなので、介護保険でレンタルが手に入りやすいかと思います!

 

おわりに…

機能を代替する技術の進歩には驚かされるばかりです!

「ブレーキ管理不十分だから、移乗は見守りで…」なんていつまでも言っていないで、こんなタイプの車いすだったら自立にできますよ!と提案できるセラピスト/介護士でいたいですね!